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薬剤師ぷふまる
旅と温泉が好きな薬剤師です。
温泉はとくに炭酸泉が大好き。泡が付けばつくほど喜びます。

このブログでは、温泉の中でも温泉水を飲む「飲泉」に注目して、薬剤師目線で書いていきます。

【世界遺産】クロアチア: 5月のプリトヴィツェ国立公園子連れ旅②

プリトヴィッツェS字の遊歩道

クロアチアの世界遺産「プリトヴィツェ湖群国立公園」に行った時のことを記事にしています。
いくつもの滝とエメラルドグリーンの湖がつくるプリトヴィッツェの景色をみたらとりこになるに違いありません。

コロナ禍よりもっと前、新緑の5月によちよち歩きの1歳児との子連れ旅行でした。
公園内のホテルに2泊して園内をめいっぱい楽しみました。

プリトヴィッツェ国立公園はユネスコの世界自然遺産に指定されています。
しかし、私見になりますが、観光地としてのオペレーションはあまりうまくなく、
回り方がわかりづらかったり、不便に感じるところもありました。

そこで、園内の回り方や、赤ちゃんと行く人のためのアドバイスをご紹介します。

目次

プリトヴィツェ国立公園おすすめホテル

今回は早朝の公園を散策したかったのと、子連れということもあり園内のホテルに2泊しました。

プリトヴィッツェ国立公園内には「プリトヴィッツェ」、「イェゼロ」、「ベルビュー」の3軒のホテルがあり、
その中の「プリトヴィッツェ」に宿泊しています。
設備は簡素ですがホテルの人もフレンドリーで快適に過ごせました。

園内のホテルに宿泊した場合、ホテルでスタンプを押してもらうと翌日も入場することができます。
散策して疲れたらホテルに戻って休んだり、お昼寝をすることができるので、
子連れやお年寄りの方にはおすすめです。

バスでホテルに向かう場合は降りるバス停に注意が必要です。
バス停はプリトヴィッツェ1とプリトヴィッツェ2の2つあり、ザグレブからは1→2の順に泊まります。
アナウンスをしてくれないこともあるのでホテルに泊まる人は必ず2で降りるようにしましょう。
私はバスに乗るときに早めに乗り込んで運転手さんに降りたいところを伝えるようにしています。
優しい運転手さんであれば降りるべきバス停で教えてくれることがあります。

ホテルプリトヴィッツェ外観
ホテルプリトヴィッツェ室内
事前リクエストでベビーベッドも設置してもらえました
ホテルプリトヴィッツェ前の景色
ホテルからの眺め 緑の森に癒されます

プリトヴィッツェ国立公園で宿泊する必要があるかについては意見が分かれるところです。
7-8月のトップシーズンでなく体力のある人でしたら日帰りで十分ではないか、というが私の意見。
トップシーズンは下湖の遊歩道や遊覧船の混雑が激しいようなので、
宿泊して早朝の空いている時間で散策するのが良いのではないでしょうか。

わたしは園内を十分楽しみたかったので、天気待ちも含めて2泊しました。
1日目の午後に着いて上湖のハイライトから下湖のパノラマビューコースを回ることができたので、1泊できれば公園内を十分回れるでしょう。

プリトヴィツェ国立公園の楽しみ方

とにもかくにも美しい湖を楽しみながら歩く歩く歩く。歩きやすい靴は必須です。

プリトヴィッツェ国立公園のマップ
下湖は湖の標高は低いですが高台は上湖と同レベルにあります。上からの景色も絶景です。
プリトヴィッツェ国立公園の断面図
湖の断面図 湖の高低差がよくわかります

プリトヴィッツェ国立公園のみどころを把握する

まず、みどころを把握しておきましょう。
プリトヴィッツェ国立公園は中央のコジャク湖をはさんで
南側の「上湖」と北側の「下湖」に大きくエリア分けされており、3つのみどころがあります。

  • 下湖の湖畔沿いを歩く遊歩道(一番人気です)
  • 下湖を上から見下ろすパノラマビュー
  • 上湖の湖畔沿いを歩く遊歩道

よくガイドブックでは下湖とまとめられてしまいますが、
上からのパノラマビューと湖畔沿いを歩く遊歩道は高低差70m以上あります。
公園を存分に楽しむためにはわけて考えたほうがわかりやすいです。

下湖の湖畔沿いを歩く遊歩道

「ヴェリキ滝(大滝)」や「ミルカ・トルニナの滝」など、
ガイドブックでよく取り上げられるみどころがコンパクトに集まっているのは下湖群
時間がない日帰り観光や団体ツアーで人気のエリアです。

下湖を上から見下ろすパノラマビュー

パノラマビューとしては、ちょうど「ENTRANCE1」と「ST1」の間は下湖群のハイライトスポットです。
下湖にいく階段を下りず、崖の上を行くと眼下に下湖群を見下ろすパノラマビューポイントがあります。
高い場所から川の右岸を歩いていきます。
湖を渡る遊歩道を見下ろせる場所があり、そこが写真スポットとなっています。
わたしは下の遊歩道から崖の上まで抜ける階段も登りました。
この階段はかなり急なため注意が必要です。

上湖の湖畔沿いを歩く遊歩道

上湖群は比較的混雑が少なく散策を楽しめます。
上湖の方が水中に含まれるプランクトン濃度が高いため、下湖群よりも深い緑の湖を見ることができます。
アップダウンはありますがそれほど急な坂はないのでハイキング好きな方は楽しめます。

私は2日に分けて3つのみどころすべてを見て回りました。
下湖群の遊歩道と崖上のパノラマビューをどちらも楽しみたく、3回は急な階段を上り下りしました。
どの景色も素晴らしく見飽きることはありませんでした。

プリトヴィッツェ国立公園内の移動手段を知っておく

園内を上手にみて回るためには「シャトルバス」と「湖上を移動する遊覧船」を使いこなすことが必須です。
特に日帰りの方は効率的に見て回るためにも押さえておきましょう。
園内マップでまずエントランス、シャトルバス、ボート乗り場の確認してください。
遊覧船は時間が決まっているのでその時間からだいたいの回り方を考えることがおすすめです。
バスは遊覧船に比べると頻繁にあります。

・入口は2つ「ENTRANCE1」「ENTRANCE2」(下湖側が入口1)
・園内のシャトルバス停3つ「ST1」「ST2」「ST3」(下湖側がST1)
・遊覧船ボート乗り場3つ「P1」「P2」「P3」(上湖側がP1)※遊覧船だけ下湖側がP3なので少し注意

プリトヴィッツェの巡回バス
このシャトルバスで園内を循環しています
プリトヴィッツェの巡回バス車内
がらがらでも運航してくれました
プリトヴィッツェの遊覧船
定員100人ほどの遊覧船
プリトヴィッツェの遊覧船

コジャク湖を横断する「P2」から「P3」の遊覧船は観光の要となります。
「P1」から「P2」はENTRANCE2と上湖群側の短い距離を通る渡し船的な役割をします。

バス、遊覧船ともに季節や天候によって運航スケジュールが変わるため、
当日必ずインフォメーションセンターで確認しましょう。

プリトヴィッツェ国立公園で行きたい場所がある場合はガイドさんに確認がおすすめ

せっかくプリトヴィッツェ国立公園に行ったのだから、
こんな写真が撮りたい!という方も多いのではないでしょうか。
撮りたい写真がある人は行き方についてインフォメーションで確認しておくとよいでしょう。

湖の高低差と崖の上にいるのか下にいるのかがこんがらがり、
地図をみながら歩いていても自分がどこを歩いているのかよくわからなくなります。

子連れでのプリトヴィツェ国立公園散策

一歳のよちよち歩きの子供とみて回りました。
湖の上の散策路は道幅がせまく、はっきりいってベビーカーでの散策は難しいです。
とくに下湖群の遊歩道はすべて抱っこ紐で抱っこしていました。
遊覧船やボート乗り場では歩かせて散策することができます。

階段でのアップダウンがあるので登山用のベビーキャリアがあれば最適です。
大きいベビーカーは負担になることがあるので、
持っていくのであれば軽いベビーカーをお勧めします。

小学生ともなれば問題なく遊歩道や階段を散策できると思います。
逆に自由に歩きたがる2歳くらいの子供だと狭い遊歩道で心配になるかもしれません。
必ず手をつないで散策する必要があるでしょう。

注意しなくてはならないことは園内にトイレが少ないということ。
入り口や遊覧船乗り場で必ずトイレを済ませておいたほうが良いです。

プリトヴィッツェ国立公園エントランス
「P2」ボート乗り場や入口あたりは広場が多い
プリトヴィッツェ国立公園船着き場
「P3」船着き場は食堂やベンチがあり一休みに最適

下の階段はメジャーなルートではありませんが、このような階段もありました。

プリトヴィッツェ国立公園階段
下湖のがけを上下する階段は急なところもあります
プリトヴィッツェ国立公園
遊歩道は基本的に手すりがないため、子供とは手をつないで歩く必要があります

服装は大人も子供も歩きやすい服装&靴。
そんなに足場が悪いところはないですが、両手が自由になるリュックサックが良いでしょう。

ベビーカーで散策したい、歩くことがつらい高齢者の方には
「下湖群を上から見下ろすパノラマビュー」のコースをお勧めします。
地面がすべて舗装されているわけではないですが、
階段の上り下りが少ないので1時間程度で回ることができます。
プリトヴィッツェの目玉である透明度の高い湖や段々の滝を楽しむことができます。

階段はありますが、「P2」周辺の上湖の滝も見ごたえがあるため、
遊覧船をうまく使って歩く距離少なく散策することもできます。

プリトヴィッツェS字の遊歩道

子連れでの旅行は気を遣うことも多く、あきらめることもあるかもしれません。
(わたしも本当であればハンガリーのへーヴィーズ温泉湖まで行きたかったのですがあきらめました…。)
それでも子どもと一緒に旅をした思い出は一生忘れない経験になるはずです。
ヨーロッパの中でも治安の良さで知られているクロアチアは子連れ旅行にぴったりの国です。

プリトヴィツェ国立公園に行くならいつ?

私は5月に行きました。どうしてこの時期を選んだかというと理由が2つ。

・混雑が苦手
・新緑の季節が好きだから

結果的にはこの季節に行って大正解でした。

7-8月のトップシーズンは入場制限をしていても遊歩道渋滞&遊覧船待ちがあるようです。
せっかく自然を満喫しにいくのに自由に歩き回れないことはストレスになるため5-6月はおすすめです。
新緑だけでなく小さな花も咲きほこっており、散策していても飽きることがなくまわることができました。
雪解け水が出て水量の多いこの季節は滝も迫力があり見ごたえがあります。

一方で、遊歩道が冠水して通行止めのリスクもあるので覚悟していきましょう。
天候もハイシーズンに比べると不安定なことが多いようです。

プリトヴィッツェ国立公園 冠水する遊歩道
冠水している遊歩道を応急処置しているところがいくつかありました
プリトヴィッツェ国立公園 水量の多い滝
雪解け水で水量が多く、遊歩道まで水しぶきがきていて迫力があります

7-8月はベストシーズン。
太陽の日差しで緑の色もさらに輝くようです。
混雑するため行くときは入場チケットは必ず買っておきましょう。
ホテルも早めに予約する必要があります。
ハイシーズンでも上湖は比較的混雑が落ち着いているようなので是非ルートに組み込んでほしいです。

プリトヴィッツェ国立公園の幻想的な色に癒されよう

写真で見ると同じような景色が続いているように見えますが、
実際に歩いているとどんどん風景が変わるので意外と飽きることなく回ることができます。
下湖が有名ですが上湖の段々と水があふれ落ちる景色はあまりみられるものではない景色だと感じました。

何より光の加減でどんどん水の色が変わっていきます。一日の太陽の移り変わりで水の色が変わって見えます。

湖の色ができる理由

そもそもプリトヴィツェは、クロアチア中央部にあるディナリデス山脈にあります。
192平方kmもの広大な公園には16の湖と92の滝から構成されており、壮大なカルスト地形でもあります。
ユネスコの世界遺産に登録された理由として3つが挙げられています。

・森林と牧草地に囲まれたカルスト地形で、炭酸カルシウムの堆積で16の湖がならび、エメラルドグリーンの湖や滝が折りなす絶景が作られた点

・炭酸カルシウムの堆積・浸食によって独特の地形が形成され、その進行が今でも見られるという点

・炭酸カルシウムが川の水に沈殿することよって、特殊な苔類や藻類やバクテリアが沈降していき、石灰華による自然のダムが形成されたという点

炭酸カルシウムの塊である石灰岩はトラバーチンと呼ばれ、
プリトヴィッツェの階段状の奇観とエメラルドグリーンの湖にはトラバーチンが大きな役割を果たしています。
トラバーチンが溶解し、水中に含まれるミネラル分の量などによりブルーからエメラルドグリーンまで、様々に色が変化します。
自然が作る湖の色のグラデーションの美しさに見とれてしまいます。

この湖が美しいエメラルドグリーン、コバルトブルー、ミルキーブルーまで鮮やかな色を有するのは
水に懸濁した石灰石の微粒子による太陽光の散乱・吸収によるものと言われています。
北海道の青い池と同じ原理ですね。
色は微粒子濃度が高くなるとブルーからグリーンに代わるようです。
岩石粒子の粒が大きいとミルキーブルーのように乳白色になっていくといわれています。

プリトヴィッツェ国立公園上湖
プリトヴィッツェ国立公園遊歩道

湖の美しさを存分に味わうためにも、11時から13時くらいの太陽が高い時間帯が一番おすすめです。
下湖の谷部分は、南北に伸びているので朝早くや夕方は日陰ができてしまいます。

せっかくの旅行をより良いものにするために、
プリトヴィツェを訪れるときは、この記事を思い出してもらえたら幸いです!

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この記事を書いた人

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